「テレワークを導入したいが、費用がかかるので悩んでいる」「テレワークを実施するために機材を更新したいが、すべて自社負担になると厳しい」といったお悩みはありませんか?
そんなときは、国や県、浜松市によるサポートが活用できます。助成金・補助金や、IT専門家によるコンサルティングなど、各種支援制度を活用することでテレワークへの一歩を踏み出しやすくなります。
STEP5には各種の支援施策をまとめました。自社に合った施策があれば、積極的に活用しましょう。
助成金・補助金を活用したい!
テレワークを導入するにあたって「助成金や補助金を有効活用したい」と考えていませんか?
テレワークに必要なITツールの導入や事業転換のための経費をサポートする助成金や補助金は多いです。自社で活用できそうな制度があるか、簡単にチェックしてみましょう。
経済産業省 IT導入補助金|ITツールの導入を補助
IT導入補助金とは、生産性アップを目的としてITツールを導入する際に、その導入にかかる経費を補助してもらえる制度です。中小企業・小規模事業者・個人事業主が対象で、最大450万円が補助されます。
補助対象となるITツールは、制度にあらかじめ登録されているものに限られ、任意で自由に選べるわけではありません。まずは対象ツールのページから、みなさんが導入を考えているITツールにIT導入補助金が使えるかどうかを確認してみましょう。
枠 | 補助金額 | 補助率 |
通常枠:A・B型 | 30〜450万円 | 1/2以内 |
低感染リスク型ビジネス枠: C・D類型 | 30〜450万円以下 | 2/3以内 |
※各類型の相違点についてはこちら https://mirasapo-plus.go.jp/hint/10804/
次回の4次締切日は11月中の予定です。ホームページで発表されるため、準備を進めておきましょう。
IT導入補助金2021:https://www.it-hojo.jp/
中小企業庁 事業再構築補助金|思い切ったビジネス転換を補助
事業再構築補助金では、コロナ禍をきっかけに事業モデルの転換や新分野の展開などに取り組む企業に補助金を交付します。クラウドサービスの利用費、専門家経費、研修費などの経費が対象です。
以下のように、コロナ禍以前(2019年または2020年1~3月)から売上高が減少している企業が対象です。
- 2020年4月以降の6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高がコロナ禍以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%以上減少している
- 2020年10月以降の6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高がコロナ禍以前の同3ヶ月の合計売上高と比較して5%以上減少している
それぞれの枠の補助金額と補助率は、以下のとおりです。
枠 | 補助金額 | 補助率 |
通常枠 | 【従業員数20人以下】100万円~4,000万円 【従業員数21~50人】100万円~6,000万円 【従業員数51人以上】100万円~8,000万円 | 中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3) |
大規模賃金引上枠 | 【従業員数101人以上】8,000万円超~1億円 | 中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3) |
卒業枠 | 6,000万円超~1億円 | 2/3 |
グローバルV字回復枠 | 8,000万円超~1億円 | 1/2 |
緊急事態宣言特別枠 | 【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円 | 中小企業者等 3/4中堅企業等 2/3 |
最低賃金枠 | 【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円 | 中小企業者等 3/4中堅企業等 2/3 |
第3回の公募は9月21日に終了しました。しかし、今後さらに2回程度の公募予定があるため、こまめにホームページを確認しましょう。
事業再構築補助金:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
厚生労働省 人材確保等支援助成金(テレワークコース)|テレワーク環境や制度の整備を支援
人材確保等支援助成金(テレワークコース)とは、人材確保や労働環境の改善を目的としたテレワークの新規導入・実施を支援する制度です。
以下のいずれかのに1つ以上に取り組む必要があります。
- テレワーク用通信機器の導入・運用
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則・労働協約・労使協定の作成・変更
- 労務管理担当者に対する研修
- 労働者に対する研修
助成額や助成率は、以下のとおりです。
助成内容 | 助成金額 | 助成率 |
機器等導入助成 | 上限100万円 | 30% |
目標達成助成 | 上限100万円 | 20% |
申請期限は公開されていませんが、交付額が予算に達すると打ち切りになる恐れがあるため、早めに申請しましょう。
人材確保等支援助成金(テレワークコース):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/telework_zyosei_R3.html
テレワークの相談がしたい!
テレワーク導入を検討するために第三者に相談したいと考える人もいるかもしれません。
厚生労働省や総務省のほかに浜松でも相談窓口が準備されています。テレワーク導入に取り組む中で迷うことがあったら、まずは各窓口に電話で問い合わせてみましょう。
厚生労働省 テレワーク相談センター|テレワークのなんでも相談窓口
テレワーク相談センターは、テレワークの導入や運用に関する企業の相談窓口です。電話やメールで無料相談ができるほか、労務管理のオンラインコンサルティングが5回まで無料となっています。
電話番号:0210-861009 メールアドレス:sodan@japan-telework.or.jp 開設時間:平日9:00〜17:00 |
テレワーク相談センター:https://www.tw-sodan.jp/
総務省 テレワークマネージャー相談事業|IT専門家によるコンサルティングが無料
テレワークマネージャー相談事業に相談すると、総務省認定のテレワーク専門家(テレワークマネージャー)から無料で助言や情報提供等を受けられます。
相談の実施方法は、Web会議や電話、派遣訪問の3つです。相談回数に上限はなく(派遣訪問は1企業3回まで)、1回あたり最大6時間のコンサルティングを受けられます。
テレワーク全体の相談はもちろん、企業の抱える課題に合わせて必要なシステムやツールを紹介してもらえます。
総務省令和3年度テレワークマネージャー相談事業:https://teleworkmanager.go.jp/
浜松地域イノベーション推進機構|助成金・補助金から融資までコロナに関する相談全般
浜松地域イノベーション推進機構による支援には、相談・専門家派遣・情報提供の3つがあります。テレワークをどのように推進すべきか分からないときは相談を、具体的なITシステムや機器の導入のコンサルは専門家派遣を依頼しましょう。
また、補助金・助成金の申請相談にも乗ってくれるため、申請を考えている経営者には頼もしい存在といえます。
セミナー・イベントに参加したい!
もっと気軽に情報収集や相談をしたいなら、セミナーやイベントへの参加をおすすめします。浜松市内ではテレワークに関するセミナー・イベントが開催されているため、チェックしましょう。
浜松商工会議所|各種セミナーを開催
浜松商工会議所では、会員・非会員向けにお役立ちセミナーを開催しています。
たとえば月に1度「IT何でも相談会」が開催されており、以下のような相談が可能です。
- ITツールの業務活用方法
- リモート会議・リモート営業活動の導入方法
- 他社のテレワークの導入・活用事例
地域に密着した浜松商工会議所ならではのアドバイスが期待できます。
また、「テレワークの導入からその活用まで!テレワークセミナー」や「テレワーク・ワーケーション体験交流会」など、活用できるセミナーやイベントも過去に開催されています。
参考:浜松商工会議所
テレワーク・デイズ ハママツ|テレワーク体験イベント
「テレワーク・デイズ」は、企業がテレワークについて考え、学び、体験できるイベントです。浜松でも2018年・2019年と開催されており、2019年に実施されたセミナーやテレワーク会場の様子はレポート形式でご覧いただけます。
浜松テレワークパーク|働ける車で駐車場に集まろう
浜松テレワークパークは、「オフィスカー」で市内の駐車場に集まって働くという新しいワークスタイルです。「オフィスカー」は仕事ができる設備を備えており、駐車場の外部電源を引き込んで使います。2022年3月まで実証実験中で、一般企業の体験を受け入れています。
参考:浜松テレワークパーク
まとめ:公的支援を賢く活用してテレワークを加速しよう!
テレワークの導入・活用に向けた公的支援はたくさんあります。テレワーク導入・活用を目指すうえで悩んでいる内容ごとに、公的支援を活用しましょう。
- 経費が負担で導入できない→助成金・補助金の活用を
- 導入方法や事例を詳しく相談したい→相談窓口の活用を
- 情報収集をしたい→セミナー・イベントの活用を
- 在宅でのテレワーク環境が整わない→テレワークをサポートする施設の活用を
新型コロナウイルス感染症対策のため、テレワーク導入を支援する動きが活発になっている今こそ、ぜひ活用を検討しましょう。
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